奈良県身体障害者福祉協会連合会<奈身連>

令和4年度事業計画及び報告

1.障害者社会参加総合事業

  1. オストメイト社会参加適応訓練事業 研修会、相談会等(参考)
  2. 障害者相談活動強化事業

    2月16日午後1時30分から、奈良県社会福祉総合センターにおいて、令和4年度身体障害者相談員研修会を開催しました。

    第1部の講演
    演題 地域福祉の推進について
    講師 奈良県福祉医療部 地域福祉課 主任調整員 竹本由美様

    第2部の講演
     演題 郡山踏切事故について
     講師 一般社団法人 奈良県視覚障害者福祉協会 会長 辰巳壽啓
    第1部では、福祉の奈良モデルとして、県が令和4年4月1日施行した「奈良県人と人及び人と社会がつながり支え合う地域福祉の推進に関する条例」を中心に共生する地域社会の実現に向けた取り組みを講演頂きました。

    第2部では、最初に辰巳様から出席者に黙とうを呼び掛けたのち講演を始められました。そして、昨年4月に大和郡山市で、目の不自由な女性が踏切内で列車と接触して死亡したこの事故を受けて、要望活動を行った結果、その後の踏切内へのエスコートゾーン設置の動きなどについて説明が有りました。

    そして辰巳様から相談員の皆様に障害のある当事者の立場で相談を聴取することが如何に有効であるということをお話になりました。そして損傷した点字ブロックなどに気づいた場合は積極的に福祉課、道路課又は視覚障害者福祉協会へ連絡してほしいと訴えられました。

2.社会参加推進センター事業

  • HPによる情報発信
  • 情報提供のためのIT事業
    ホームへージ公開  http://www.nasuishin.jp/
    ブログ奈身連だより http://nashinren.seesaa.net/
  • 協議会代表者会議
  • 障害者週間啓発運動(近鉄西大寺アーバンビジョン予定)
  • 講演会、研修会等
  • 中央障害者社会参加推進センターとの連携調整

3.スポーツ振興事業

  1. 第22回全国障害者スポーツ大会いちご一会とちぎ大会の開会式参加
    10月29日、栃木県宇都宮市「カンセキスタジアムとちぎ」で開催された第22回全国障害者スポーツ大会いちご一会とちぎ大会の開会式に20名の会員の皆様で参加し奈良県選手団団長を務めた岸元会長ほか、選手の入場に声援を送ってきました。連合会からは選手として御所市の西村佳代子様、上牧町の水越洋様が出場されました。

4.日身連関係事業

  • 令和4年度 第1回定期評議委員会 オンライン形式 令和4年6月8日 13時30分〜
    場所:奈良県身体障害者福祉協会連合会事務所
  • 第67回日本身体障害者福祉大会 期日:令和4年6月20日(月)オンライン形式
    場所:奈良県福祉総合センター 5階大会議室 13時〜
  • 中央障害者社会参加推進協議会委員会 (未定)
  • 近畿ブロック福祉大会・相談員研修会の開催
    1 第42回近畿ブロック福祉大会

    令和4年11月10日午前11時から、滋賀県立文化産業交流会館において、第42回日身連近畿ブロック福祉大会が開催され、岸元慈会長をはじめ27名の会員の皆様が参加しました。大会では滋賀県知事、滋賀県議会議長からの祝辞に続き、日身連会長(阿部一彦)、主催者の日身連近畿ブロック連絡協議会会長(手嶋勇一)、主管である滋賀県身体障害者福祉協会会長(大西孝雄)から挨拶がありました。
    挨拶の中で阿部会長からは、昨年は差別解消法の改正、本年5月には障害者アクセサビリティ・コミュニケーション施策推進法の成立といった法制度の動きがあり一層の期待が高まったこと、また8月には国連の障害者権利委員会において日本の障害者権利条約の実施状況に関する初めての審査が行われ今後日本政府の障害者施策の改善に期待していることを述べられました。
    大会では次のような大会宣言と大会決議が満場一致で採択されました。

    近ブロ大会宣言
    近ブロ大会決議

    2 第24回近畿ブロック身体障害者相談員研修会

    続いて、午後から開催された相談員研修会では、厚生労働省社会・援護局 障害保健福祉部 障害福祉課 地域生活支援推進室 相談支援専門官 藤川雄一氏から今後の障害者施策の動向についてと題する講演があり、その中で平成28年4月に施行された障害者差別解消法の改正概要(参照 https://www.cao.go.jp/houan/pdf/204/204gaiyou_7.pdf)である次の3点について説明がありました。
    ① 国及び地方公共団体の連携協力の責務の追加
    ② 事業者による社会的障壁の除去の実施に係る必要かつ合理的な配慮の提供の義務化
    ③ 障害を理由とする差別を解消するための支援措置の強化
    また、改正法の施行前は、行政機関等は義務、事業者は努力義務とされているが、施行後は行政機関等と事業者は、事務・事業を行うに当たり、障害者から何らかの配慮を求められた場合には、過重な負担が無い範囲で、社会的障壁を取り除くために必要かつ合理的な配慮(合理的配慮)を行うことを求めていることの説明がありました。
    また、障壁除去(バリアフリー)の二つの方法
    ① 合理的配慮 ・・・・ 個別的、事後的
    ② 基礎的環境整備 ・・・・ 集団的、事前的
    があることを説明されたうえで、合理的配慮は特定の障害者が障壁(バリア)の存在を認識した後に、障害者と行政機関等・事業者による建設的対話が大切であり、障壁(バリア)除去の具体的方法を特定するためにも両者の建設的対話が必要となることをお話しされました。更にある障害者に提供された合理的配慮は実のところ不特定多数の障害者のための基礎的環境整備になっていることがあると解説されました。

    私たちのことを私たち抜きで決めないで
    (Nothing About us without us)


    国際連合の人権条約、「障害者の権利に関する条約(以下、障害者権利条約)」をご存知ですか。この条約は、「私たちのことを私たち抜きで決めないで(Nothing About us without us)」を合言葉に世界中の障害当事者が参加して作成され、2006 年に国連で採択をされました。日本政府は2014 年 1 月に批准(条約に書かれたことを守ると約束をする事)をしています。

5.奈身連関係事業

  • 第37回奈良県身体障害者体育大会(共同募金配分事業)
    期日:令和4年11月13日(日) 場所:奈良県心身障害者福祉センター体育館
  • 連合会に加盟する県下の障害者団体の会員に呼びかけて、レクレーションスポーツを通じて、障害者の健康増進と体力向上、明朗快活な積極的な性格と協調性を養い社会参加を促すことを目的とし実施しました。
    今年度は、コロナ禍の中の開催であったことから午前を会場準備に充て午後のみの開催として実施しました。今回は障害者78名、スポーツボランティア9名、福祉の仕事を目指す学生ボランティア12名、一般ボランティア等19名の参加により、大玉ころがし、鯛釣り競争、グランドボール、アベック競争、パンくい競争、玉入れ等、様々な障害に応じて参加可能な競技種目を全員で行い初期の目的を達成することができました。

6.県連合会関係

  • ブログ奈身連だより http://nashinren.seesaa.net/
  • ハイキング教室の開催
    ハイキング教室を秋晴れとなった11月25日(金)11時から天理市杣之内町に完成した「なら歴史芸術文化村」を訪ねて開催しました。ここでは特集展示「奈良県指定の文化財」というイベントが開催中で、令和3年度に新たに指定された文化財をはじめ県指定文化財の名品を展示し、あわせて、なら歴史芸術文化村で修理が完成した県指定文化財について修理の工程や内容をまじえて紹介されていました。

7.各種福祉事業への協力、推進、積極的な参加

団体の目的

はじめに
 近年の2年間はコロナ禍による感染防止のために不便な社会生活をおくならければなりません。現在も第6波の感染拡大防止のための日常生活を送っています。1日も早く安心して安全な社会生活を送れる様に願わざるをえません。3密を避けマスクの着用、各自、衛生面での注意をしていかなければならないと思います。さて、「障害差別解消法」(平成28年度施行)が改訂され3年後の見直しも行われ6年目を迎えています。特に障害者の「合理的配慮」について改正され段差の解消、手話通訳者の配置等が民間企業者へ法的に義務づけられ、より一段と障害者の理解が促進すると思われます。当連合会としましても、各関係機関と連携し「障害者差別」の現状を的確に把握して施策を推進してゆかなければなりません。それと、障害者自らによる安心して暮らせる共生生活実現のための取組みも積極的に推進してゆく事が重要です。併せて連合会の組織の強化、会員増、財政の安定化が必要です。今後とも、会員の皆様、関係者の方々のご支援とご協力をお願い申し上げます。